昇苑くみひもは1948年、京都、宇治の地で創業いたしました。創業当時はまだまだ需要の大きかった和装分野において、帯締めや髪飾りなどを作る工房としてスタートしました。この頃は組台という昔からの道具を使って手作業で1本1本の紐を組む「手組」だけの生産体制であり、後の伝統工芸士である「梶 操」を中心にさまざまな技術を習得していきました。
それから間もなく組紐業界も機械化への流れが加速し、弊社でも「製紐機(せいちゅうき)」と呼ばれる紐を組むための機械を導入し始めました。現在の昇苑くみひもではこの機械を用いて紐を組む「機械組」と昔から続く「手組」でのものづくりを両立しております。また紐を組む技術だけでなく、製品加工を担っている作り手が在籍しており、組紐の用途を大きく広げる役目を担っております。この「手作りの製品加工」におきましては、社内の十数名の作り手を中心に、宇治の町中に弊社の技術を有した作り手とのネットワークが構築されています(2020年1月現在登録だけでも約60名)
これらの生産体制を背景に、和装は元より現在ではさまざまな業界の方々へ組紐をお使いいただくことができるようになってきました。最近ではジュエリーやインテリア、アパレルから神社仏閣、さらには医療関係など幅広いジャンルでの用途を実現しております。