表具は、古くから芸術や宗教が盛んであった京都を中心として発達してきました。 裂地や和紙を材料として、加湿と乾燥を繰り返していくうちに、複雑な幾度の工程を経て完成させます。
表具の歴史は古く、仏教の伝来とともに中国より伝わり、経巻の表装から始まり、掛け軸等は仏教の広まりとともに仏画像の礼拝用として始められたのが原型とされています。 今日、表具と呼ばれる物には「襖、壁装」など日常生活に密着した実用的な分野と「掛け軸、額装、屏風、画帖、巻き物」など美術工芸品的なもの、さらには高度な技術と豊かな経験が要求される「古美術」の修復まで含まれます。