布泉形 蹲 (本歌 大徳寺内孤蓬庵)

この蹲は伝統技術である四角い荒石に墨汁で下書きをし、こやすけ（ハイカラ）で要らない部分を削ぎ落としていき、消えた墨出しを何度も書きながら次に石頭（せっとう）と大小のノミなどで何度も削りながら形にしていきます。仕上げはノミの刃がいくつもついているビシャンという道具を使いある程度細かくするビシャン仕上げなどが他にもありますが、この作品は少し荒くし古く見せるためにビシャン仕上げの一つ前の工程でもあるノミ仕上げで作成しました。
岐阜県恵那市から採掘される花崗岩で作成しております。恵那石は銀座吉兆の床や新高輪プリンスホテルの滝部床などにも使用される他、灯籠製作にこだわる風化した様に見せるノミ仕上げやビシャン仕上げにあった雰囲気の石で、サビ（茶色）も多く比較的柔らかい石なので風化した様な仕上げにあった素材です。